実印の大きさ

お札の表の印鑑の大きさ(15mm(5分))で実印を用意する場合には、銀行印には一回り小さいお札の裏の印鑑の大きさ(13.5mm(4分半))位、さらに日常使う認印にはもう一回り小さい 12mm(4分)や10.5mm(3分半) がバランスが良いようです。

さらに大きい 18mm(6分) サイズの実印には、銀行印も 15mm(5分)位。

お札の印

お札(=日本銀行券)を見ると表裏にそれぞれ印鑑も印刷されています。
お札の表には 15mm(5分)の大きさで篆書体の「総裁の印」。
裏も篆書体で 13.5mm(4分半)の大きさの「発券局長」。こちらは字の配置が正方形ではなく菱形です。一万円札と千円札では押印の位置も異なります。
日本銀行総裁日本銀行発券局長の実印のようなものですね。

印の色も、表は美麗印泥のような濃い朱色ですが、裏側は光明印泥のような明るめの朱色です。
夏目漱石が描かれた千円札は、今の野口英世が描かれた千円札より「総裁の印」の色が明るい。

古印体

印鑑の古印体の元になっているのは奈良時代の寺社印です。
当時の寺社印は鋳物で、鋳造してから凸凹な印面を平らに整えた(削った)ために文字の太さは不均一となり、線は波打ってしまっていたようです。
この大和古印の印影をモチーフに、やや厚みのある丸い隷書体風が現代の古印体です。

古印体 印鑑の書体

篆書体

秦の始皇帝が中国を統一したのが紀元前221年、日本では弥生時代。この始皇帝が国家の統一書体として正式に採用したのが、今で言う「小篆(しょうてん)」です。小篆の元となったものに「大篆(だいてん)」があり、ほかにも地域・年代ごとに字体は様々だったようです。篆書体は必ずしも一つの字形が決まっているわけではなく、この小篆を中心に当時使われていた書体が用いられています。

中国統一の印(しるし)として統一された初の公式文字。

篆書体はその典麗な字形のために、筆記のわずらわしさが敬遠されて実用書体としては程なく次代の「隷書体(れいしょたい)」にとって変わられたそうですが、公式文書の印(しるし)としての実印、印鑑の書体として2200年経った今でも生活のなかに生き続けています。

篆書体 印鑑の書体

実印

実印に使える印章は、各自治体の印鑑条例によって定められています。

ゴム印など変形しやすい材質のものは認められず、また印鑑は大きすぎても小さすぎても不可です。
(例えば横浜市では一辺8mm〜25mmの正方形に収まるもの、神戸市では一辺6mm〜20mmの正方形に収まるもの。京都市では一辺8mm〜30mmの正方形に収まる大きさであること。)

文字は姓、名のいずれかで良い場合もありますが、自治体によっては氏名フルネームでないといけない場合もありますので注意が必要です。